肥満外来の治療はリバウンドしにくくする

肥満外来では、肥満改善の専門家が患者さんそれぞれに最適な方法で治療プログラムを構成してくれるため、自分でダイエットを行う時と比べても、無理なく続けることができ、太りにくい体質に改善していくのでリバウンドを起こしにくくなります。

自分でダイエットをすると、つい甘えが出てしまい、我慢していたお菓子や脂っこい食事、お酒などを摂取してしまいがちです。
また、それを止めてくれる人が周りにいないため、ストレスを発散するように暴飲暴食に走ってしまい、あっという間にリバウンドを起こしてしまいます。
肥満外来で治療を行っていけば、暴飲暴食に走ってしまう原因を元から断つことで、肥満を引き起こす行動を予防することができ、リバウンドをすることが無くなります。

リバウンドしにくい体質に改善していくためには、ただ医師の指導を守っていれば良いわけではありません。
患者さんが、「何が何でも痩せたい」という強い気持ちを持つことも必要なのです。
そのため病院では、カウンセリングにおいて、その日に行った検査結果を患者さんにも分かるように説明することで、今の自分の状態を逐一把握してもらいます。

例えば、肥満治療で必要不可欠な血液検査では、血糖値・脂質値・肝機能値・尿酸値・腎臓機能の状態などが一度に分かります。
血糖値は血糖をコントロールするための指標となり、脂質・肝機能・尿酸値はインスリン不足の代謝異常を知ることができます。
また腎臓の機能異常の有無も、血液検査から把握することができます。
この検査結果を患者さんと共有することで、肥満が人体に与える影響を分かってもらい、改善する意志を持ってもらうことができます。

その他の検査としては、動脈硬化を調べるため頸動脈エコー検査・血管脈波検査・心臓エコー検査などが行われます。
頸動脈エコー検査では、頸動脈に動脈硬化が起きていないかをチェックすることができ、血管脈波検査では、血管の圧力をチェックすることでその人の血管年齢が分かります。
更に、心臓エコー検査では、心臓の冠動脈に動脈硬化が起きていないか、また動脈硬化がみられる場合には、その心臓の動きから虚血性心疾患の危険性を見極めることができます。

食事療法と運動療法について

これらの検査結果を基にして、食事の質とバランスを基本として食事療法と、エネルギー消費を目的とした運動療法、生活習慣を見直す行動修正治療の3療法を中心にして、肥満改善に努めていきます。

食事療法

太る原因の1つである過食を防止するため、1回の食事において食べる量を調整するとともに、栄養が偏らないよう食事の質を整えていきます。
栄養バランスに関しては、栄養士がその人の食習慣や体の状態を総合的に考え、適切な献立を考えてくれます。

運動療法

しっかりと酸素を取り入れられる運動を、一定時間において同じレベルを保ちながら行っていきます。
これを繰り返し続けていくことにより、徐々に基礎代謝がアップして脂肪の燃焼が進みます。
運動は、「よし、やろう」と思ってやっても長期間続けることは難しく、特に肥満体型の人はそのほとんどがリタイヤしてしまいます。
肥満治療では、日常生活の一部に運動療法を取り入れるため、誰でも無理なく続けることができます。

行動修正治療

「今日自分はどのような生活をしたのか」ということを記録することも、肥満治療では必要です。
その生活の中で肥満につながる行動をなくしていくことで、生活改善が行えると共にダイエット成功にも一歩近づくことになります。
これが行動修正治療で、改善させるためには目の前のできることから始めていくのが大切で、小さくても必ず実行できる目標を立てて、それを改善させる努力をすることから始めます。

3つの治療法の中で、それぞれ目標を立て、それに向かって努力していくことで、目標が達成できた時の喜びが次へのステップに代わっていきます。
こうしてどんどん目標をクリアしていくことで、自然と肥満が改善され更にリバウンドしにくい体質に変えていくことができます。
これが肥満外来で実施されている治療です。